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振り返り

December 31st, 2012

今年は割といろいろな”初めて”があった。初めてフルマラソン走ってみたり、初めてマンション買ってリノベとかしてみたり、ふとジャズピアノなど習い始めてセッションもさせてもらったり、ブログなるものもやってみたら思ったより意味があった。仕事の方では、やろうとしていたことに思ったより時間がかかった感もありつつ、想像していなかったいくつかの出会いや展開もあって、いい具合の緊張感やワクワク感をもって年が終わる。

真面目な話で言えば、やっぱり原発論なんかを見ていて、社会が全体としてどうなればいいのかな、というようなことを結構考えさせられた。世界もそこそこ行くとこまで行ったのかなという感覚もありつつ、まだまだ進化はこれからだなというのが一旦の結論というところ。自分の理解としては、効率的であることを合理的と呼ぶ世界から、人間的であることが合理的になる(=理にかなう)という世界へのシフトがぐっと進む局面に入ったなという整理をしている。ある意味でのやりすぎや行き過ぎを経験して、僕らにとって幸せのコストパフォーマンスの構造が変わり始めたという感じ。ゆえに進化は次のステージに進むと。

今はもう昔みたいに殺し合いとか奴隷とか侵略とか独裁とか男尊女卑が幅広く正当化されてるような状況はなくなって、多くの人が自由を得たのは事実だし、昔みたいに貴族だけじゃなくて(少なくとも先進国では)普通の人がアートが好き☆とか言えちゃうようになったのも、技術や社会システムの進化ゆえだろう。一方で問題もいっぱい出てきたわけだけど、それに対する人々の意見も共有されて、昔に比べればよほど解決しやすくなっている。進化への疑念が生じる時代、みたいなことも言われるけれど、達成してきたことの裏返しとして生じた問題を解いていくというところに、この先の、次なる進化があるわけで、それは人々の価値観の進化と技術の進化と新たなアイディアが一緒に支えて行くということだろう。古き良きとか昔はよかった、みたいなことを感じることも色々あるけれど、それを守ったり取り戻すことも、これからの進化の中での作業になる。経済、というか価値交換のシステムも、多様な価値観や状況を包含できるように進化が起こるだろう。等など。

数年前の僕はクリエーターにもビジネスマンにもなりきれない自分、みたいなものに自信が持てず、立ち位置を整理することにだいぶもがいていたのだけど、この一年くらいは、ビジネスを発展させる事と社会の本来あるべき姿の関係みたいなものを整理しようとしていた感じが若干あった。そもそも大した”ビジネス”をしているわけでも規模拡大しているわけでもないし、投資家に対するミッションとかを負っているわけでもないので、そんなことに悩む必要もなくシンプルにいけばいいのだけど、つい考えてしまうたちなので・・

でもそれもだいぶ整理されてきた。これからは、人間的にまっとうな価値を創造するという軸での生産性を高めること、社会の総体としての幸せのコストパフォーマンスが上がるという意味での進化を後押しするようなビジネスを発展させることは、当たり前に理にかなうと。僕は快楽主義的な人なので、社会を良くする仕事、みたいに言ってしまうのはどうも合わない感じがあるので、しいて言うなら「社会に支持される事業(ビジネス)を楽しく創っていく」ということ。今の時代はもう、それが全てをまっとうに解いてゆく正しい進化となる時代に入っていると思う。抽象的だけど、そんなわけで来年はビジネスマンとしての自分を楽しむことにします。

あと、松井が引退に際して「チームが勝つために何ができるか、だけを考えてきた」と言っていたけど、彼は本当にそうだったんだろうなあと感じて、そのかんじを忘れないようにしよう、と真面目に思ってみたりしております。



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