合間論

May 12th, 2012

こないだヒカリエのイベントで「合間」の話というのをした。
ユトレヒトの江口さんが「aiiima」という一種のギャラリーというかショーケースのようなスペースをつくったのにちなんで、「合間」についての話をしろ、という振りだった。
せっかくなのでどんな話をしたか書きとめておくことにする。

ビルの合間から入っていく神田のそば屋「眠庵」。そもそも合間というのは渋くソソるもので、
感性鋭い人がそこを選ぶ。で、眠庵はとても美味い。合間の店が美味いのには理由があるのだ、という話

R不動産は、ショップとメディアの合間であって、どこまでいってもどちらかに振りきるものではないという話。
そしてそのチームの組織も会社と個人の合間の形であって、それが合っているとうい話。

自分はビジネスマンにもクリエーターにもなれない合間キャラであることに悶々としていたが、
それが実はすごくトクなことなのだとわかったという話

もともと世の中は荒野しかなかったところに人が領域をつくってきたわけで、
特に都市では、フロンティアを探そうとするとそれは合間にあるという話

全部整理して合間がなくなるとつまらんよねぇという話
人はヒマだと何でも整理したがる、会社でもなんでも「役割」を整理したがるんだけど、
整理しすぎるとライトセンター間落球、が起こる。合間の曖昧さも大事だねぇという話

人は進化すると合間に入っていく、どこからも見える真ん中で満足する人は退化する、
人は何かをつかもうとすると合間に入っていくのだ、という話

R不動産でやってるtoolboxなんかは、人間性と合理性の合間。
デジタルによって人間性を合理的に拡大する、という話なんだ、という話

多くのネットサービスやネット自体がそうであるように、
個人性、人間性、あるいは地域性を成立させ拡張させるためにも合理性やデジタル性を組み合わせる
というのが僕のテーマの一つであり、それもある意味で合間、
つまりどちらでもなくどちらでもあることなんだ、といったような感じの話

・・我ながら、わかるようなわからないような感じはするものの、
  自分的にはけっこう色んなヒントを得られるテーマであった。さすが江口さん、深い。





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