経済的スタイリッシュ的な

February 23rd, 2012

今朝はなんとなく、家で納豆を食べずに朝一で原宿のドトールに来た。
表参道口の方のドトールに久々に入ったら、やけにおしゃれっぽくなっている。
こじゃれたホテルのラウンジ的に、壁が本棚みたいになっている。
近づいてみると本棚がプリントされたカーテンがガラスの中に収まっていて、
まあなんというか、うまいというか微妙というか。
2階に上がるとこちらも改装されて、いわゆるホテルライク?的な空間になっている。
木目シートばかりでつるつるなんだけど、まあ見た目には落ち着いた感じ。
以前はなんとなく奥のエリアが喫煙だったのだが、ガラス扉で仕切られた。
ボタンで自動ドアを空けて入る方式。中には煙の中で苦い顔をしたおっさんと姉さんが数人。

マクドナルドもそうだけど、チェーン飲食の内装ってのはだいたいこういう感じになるのだろう。
経済的スタイリッシュ化、みたいな。プラス事業効率的機能解決。
一人客用のカウンターもマックと同じで、カウンター上にはコンセントがあって、
天板には「あなたはここからここまで」の線が引いてある。
だいぶ前から電車の座席もさりげなく区切りがわかるようになって、あれはいやじゃないんだけど、
コーヒー屋でこのカウンターはどうもいやだ。
効率を上げたりクレームをなくす工夫は日本はとびきり上手いけど、
基本的にはバンソウコウ的な対処発想ばかりだ。短絡的で浅い感じ。美意識に欠け遊びがない。

と思ったら隣でOLさんが「ね、ここのドトール落ち着くでしょ?」と言って、男も同意してる。
カウンターでは皆、行儀よく線と線の間に収まっている。
そして自分も「まあ・・前より落ち着く、かな・・」と思い、線の間に収まっている。
でも、こういうふうに進んでいくのはやっぱりまずい。
便利で効率的になると自由度も増やせるからいいのだけど、ツルツルした都市はイライラする。
深みのある感覚を忘れる感じがする。

自分はこういうモノのつくり方に慣れないようにしよう、というのが一つ。
一方で、量的にマイナーな領域でマニアックにこだわって、
その割には世の中に大いなるメッセージも投げかけられずに終わってはしょうがない。
これからは、価値観から問いかけつつ、人間的なものが広がるような大きな仕掛けを
事業者の立場でしていくというのが自分の使命のような気もしている。

言ったり書いたりだけでは自分は大した影響力は持てないし、
世の中引っ張るのはやっぱりベンチャーだから、ビジネスで勝っていかないといけない。
小さくこだわると弱い勝ち方か引き分けしかできないから、もっと大きな目線でいかないといけない。
そして、巨大なるダメなものたちを撃墜しないといけない。
勝っていくにはやっぱりバランスも必要になる。ジョブズみたいに妥協なくドカんと勝てればいいけれど。
妥協なく言い切ってやりきるか、バランスとりながらいくか。

これから空間づくりの新しいシステムをつくろうと思っているけど、
たくさん売れる、ということもやらないといけない。
最初は狭くいくとして、最終的にどこまで広くやるのかという問題がある。
それに対する僕らのスタンスを固めていこう。

と、いうようなことを考えたところでドトールを出てきた。
それにしても380円のホットサンドのセットはパンが小さすぎで話にならなかった。
別にドトールが嫌いなわけじゃないけど、もう少しがつっと食べられる朝の店が欲しい。





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